契約・紛争予防
フランチャイズ契約が紛争化しやすい構造的要因と法的規律 ― 公正取引委員会実態調査にみる入口・途中・出口の3段構造、中小小売商業振興法11条の法定開示書面、独占禁止法の優越的地位の濫用とフランチャイズ・ガイドライン(令和3年改正)、金沢地裁平成15年4月28日判決(情報提供義務違反)・セブン-イレブン見切り販売排除措置命令と東京高裁平成25年8月30日判決・大阪地裁令和4年6月23日判決(時短営業オーナーへの契約解除)、加盟希望者側と本部側の契約前の実務対応
フランチャイズ契約が訴訟に至りやすい構造的要因と、これを規律する法的枠組みを整理します。公正取引委員会の実態調査(コンビニ加盟店5万7,524店対象)では、加盟前の説明より実態が悪かった41.1%、意に反する仕入れ51.1%、本部への不満44.4%であり、入口(情報の非対称性)・途中(本部の対応)・出口(違約金・競業避止)の3段構造が紛争の正体です。本部と加盟者は独立した事業者であり契約条項は原則そのまま効力を持つ一方、中小小売商業振興法11条・施行規則10条の法定開示書面(直近5事業年度の訴訟件数等23項目)、独占禁止法2条9項5号の優越的地位の濫用とフランチャイズ・ガイドライン(令和3年4月28日改正・予想売上げの根拠と算定方法の提示、見切り販売の制限、時短営業の協議拒絶、ドミナント出店、競業禁止)、信義則上の情報提供義務が本部を規律します。金沢地裁平成15年4月28日判決(情報提供義務違反を認めつつ請求約3,228万円に対し133万9,000円)、公正取引委員会平成21年6月22日排除措置命令と東京高裁平成25年8月30日判決(独占禁止法25条の損害賠償を一部認容)、大阪地裁令和4年6月23日判決(異常な顧客対応とSNS投稿による信頼関係破壊を理由に解除有効・損害賠償金1,450万8,024円と店舗明渡し)を分析し、加盟希望者側の収支予測の根拠検証・契約書の4条項・本部体制の確認、本部側の予想売上げの書面化・開示書面と加盟契約書の整備・違約金と競業避止の限定・協議窓口の構築という実務対応を、企業が点検すべき事項10項目とFAQ4問とともに示します。
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